大珍品のWasp .049では?

Half Aエンジンのコレクション

もっぱらeBayを利用して約100台のHalf Aエンジンをコレクションしたが、どのモデルも大量に市場に出ているのだから、珍しいエンジンに出会うことはマレである。そんなコレクションの中で、たまたま気が付いたWasp .049の1台は、もしかすると、大珍品かもしれない。

Wasp .049ついて

Wasp .049は、Atwood社から約15万台、Holland社から約10万台の計25万台も市場に出ているのだから、私がeBayに首を突っ込んだころは、Wasp .049の出品は結構多かった。昔見たのが懐かしく、数台落札した。(ところが、ここ数年は出品される機会がめっきり減ったように感じられる。)
 私のコレクションには現在、部品レベルのものも含めて、Wasp .049が10台くらいあるが、ある時、それらを手に取って眺めていたら、違和感を感じる個体があった。
 下の写真は2台のWasp .049だが、鋼製シリンダーとアルミ製シリンダーヘッドとの冷却フィンの枚数を見て欲しい。
(左)通常のWasp .049 (右)違和感を感じたWasp .049

1s部分.jpg
鋼製冷却フィンが1枚のWasp .049
シリンダーケースに"S"らしき刻印がある

 ところが、すでにこのブログで紹介した「ホーランド・ホーネット・エンジン物語」に書いたが、Holland Hornetエンジンがリリースされるより以前に、Bob Hollandが試作したWaspの中に、鋼製冷却フィンが1枚のWaspがあった。

ECJ11s.jpg
タンクがクランクケースと一体になったWasp試作品
鋼製シリンダーの冷却フィンが1枚、シリンダーヘッドの冷却フィンは1枚多い
 
 ところで、鋼製シリンダーは機械加工(切削)で作ることが出来るが、アルミ製シリンダーヘッドは機械加工でも製造可能だろうが、現物を見るとダイキャスト製と分かる。既成の通常型のアルミ製シリンダーヘッドでは寸法を上下方向に拡大することは出来ない。それなら、試作エンジンのためにわざわざダイキャスト型を作ったのだろうか。そして、そのダイキャスト型で製品を作ったのだろうか。 
 なお、eBayに出品されたWasp .049の写真をこれまで100台分近く集めて来たが、その中に鋼製冷却フィンが1枚のWasp .049は無かった。また、元の持ち主に質問したが、鋼製冷却フィンが1枚ということには気づいていなかったし、Wasp .049に詳しい在米のコレクターに尋ねても、こんなモデルは見たことも聞いたことも無いという。これはいったい、どんな素性のエンジンなのだろうか。
 私にはまだ解けない問題である。
(終)
Sep. 22, 2019

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