そんなにエンジンが好きなのに仕事は・・・

まずはお詫び

 いろいろな事情があって、ずいぶん長い間ご無沙汰してしまった。実は、模型エンジンのコレクションの中でも特に(設計者も含めて)好きな、Holland Hornetエンジンに関してまとめていたという事情があった。これまでも一部を公表していたのだが、せっかくなので全体をまとめようと、この間力を入れていた。これまで公表した分は、次のURLで読めるので、覗いてみて欲しい。http://img.gg/b8H9IFY

以下に、模型エンジンに関心を持つに至った経緯を記そうと思う。

模型飛行機に興味を持つ

   小学校低学年の頃から工作が好きで、釘にエナメル線を巻いて作った電信機や、モーターを工作セットで作っていたころ、町の電器店が捨てた使用済みの乾電池を拾ってはつないで遊んでいた。
 それまで模型飛行機とは全く縁が無かったのに何故か、小学校5年の冬休みに、父親と一緒に、模型店で、(今から考えればA級の)グライダーを買ってもらって組み立て、宿題の作品にした。そのグライダーを見た他クラスの同級生から声を掛けられて、彼と親しくなった。彼の叔父さんは当時、市内でも熱心な模型飛行機フアンだったので、いろいろ模型飛行機の話を聞いているうちに、模型飛行機に関心を持つようになった。

模型飛行機エンジンに興味を持ったきっかけ

彼の叔父さんは、進駐軍の兵士経由で入手したらしいアメリカの模型エンジンを持っていたが、高校生になった彼はその中の1台(Mel Anderson社製Baby Spitfire .045)を貰ったようだ。
 高校時代に、市内の模型飛行機愛好家を集めて、我が家を根城に模型飛行機クラブ(仙台ボケニング・クラブ)を結成し、週末ごとに飛行会を開催した。(機体全長から「1/3m大会」と銘うった飛行会を思い出す。) そんな時期に、彼のエンジンを見せて貰ったら、デザインは細身で軽快、軽量でクランクケースはピカピカ輝いていた。アメリカには他にどんなエンジンの種類があるかも情報不足で知らなかったが、アメリカの模型エンジンに憧れてしまった。

模型エンジンを購入

日本製の Half Aエンジンは、長い間 Fuji .049しか無かったので、仕方なく購入したが、デザインはダサく、クランクケースは砂型鋳物なので肉厚で、光沢の無い灰色で、重くて、まったく魅力が無かった。
 そのころ、市内のアメリカ文化センターに月刊雑誌の Model Airplane Newsが置いてあることを知り、学校帰りに毎号見ているうちに、広告でエンジンメーカーとその製品を知った。特に、毎号掲載される記事"Engine Review"で新製品の性能を知る中で、Cox社製のエンジンに詳しくなった。
 模型エンジンに関心を持ち、懐かしいHalf Aエンジンを種類を問わずにコレクションしていたら、Bob Hollandが設計したHalf AクラスのAtwood Wasp .049や、Holland Hornetのシリーズに特に関心を持つようになった。

そこで専攻は

内燃機関関係の仕事をしたいと、大学は、日本初のジェット戦闘機「橘花」に搭載したジェット・エンジン ネ‐20の燃焼に関する問題を解決したことで知られた棚沢泰博士がおられる精密工学科に入るために工学部を受け、無事合格した。
 燃焼を専門にしていたので、就職先を考えるに当たっては、4サイクルは理屈通りで面白みが感じられず、2サイクル・エンジンか、ジーゼル・エンジンをやっているメーカーを目指し、何社かに手紙を出したが、なかなか良い返事が無かった。

就職先は

 大学3年、春のメーカー訪問で、電子機器のメーカーで見たプリンターにいたく興味を持った。燃焼でエンジンの一部を担当するより、プリンター全体を一人で見られることに魅力を感じ、突然、宗旨変えをして、燃焼から機構設計に方向を変えた。
 最初の就職先の実習時代に、製品に関して(まだ何も知らないくせに)ある提案を実習ノートに書いたら、H製造部長の逆鱗に触れ、書き直せとのことがあった。その後、ある製品の部分を担当し、趣味のカメラの知識でコストダウンに貢献したが、先が見えずに悩んでいた。そんな時に、住まいから近いところに外資系のコンピューター・メーカーが開発研究所を作り、研究員募集の新聞広告を出したので応募したら、無事、転職出来た。

そして

 外資系のメーカーで開発の仕事をいろいろやったが、ビジネス的に成功したと言えるのは、製品企画から携わった1機種だけだったのは残念だった。ただ、その製品の宣伝用の写真を赤坂のスタジオで撮影している1985年、撮影に立ち会っていた開発部隊の我々がスタジオのテレビでたまたま観たのは、日航機が迷走し始めてから、御巣鷹山に墜落するまでだった。
 その製品は、1986年に発売されて以来、基本構造はそのままで、細部の改良を続けながら、今日に至るまで30年間以上の長期に亘って販売し続けている。これはエンジニア冥利に尽きると言わざるを得ない。

開発から離れて

 電子機器メーカーに就職してから、あるきっかけで、かねてから関心のあったカメラのコレクションを始め、今では約100台ほど集めている。ところが、新たに登場したデジタル・カメラは単なる道具であって、どう考えてもコレクションの対象にはならない。
 そんな時に、かつて集めた模型エンジンの入った箱が出て来たのである。その中には、米国Cox社のThermal Hopper 049 (two-speed model)、McCoy 049 Diesel等に交じって、我が国のKO Diesel 049が入っていた。これらのエンジンを見て、模型エンジンのコレクションに火が付いた次第。
 







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